荘園領主、在地領主の二元支配を特色とする。
農民には名主(みょうしゅ)、作人(さくにん)、下人(げにん)(所従(しょじゅう))などの階層があり、年貢、公事(くじ)、夫役(ぶやく)などの税が課せられ、名主はその負担責任者であった。
作人は荘園領主や国司(こくし)に対し租税を負担するほか、小作料としての加地子(かじし)を在地領主や名主に納め、下人は在地領主、名主などに隷属し、彼らの直営地の耕作に駆使された。
荘園制では、同一の土地に対し、領主的、農民的な多様の権利が行使され、それらは本所職、領家職、領所(あずかりどころ)職、下司(げし)職、地頭職、名主職、作職などの「職」として表現され、排他的な土地所有は存在しなかった。
地頭が置かれても、その権限や得分(とくぶん)は前任者のものを継承したから、荘園領主は打撃を被らないはずであったが、荘園領主は地頭の任免権をもたなかったし、地頭は農村に館を構え、所領を直接経営し、年貢を押領(おうりょう)し、農民支配を強め、荘園侵略を進めていった。